
武庫庄遺跡は、武庫之荘本町2丁目から武庫之荘7丁目にかけて所在する、弥生時代中期を中心とする集落遺跡です。
この柱根は、平成8年に実施した第36次調査で発見された大型掘立柱建物8ヶ所の柱穴から出土しました。また、集落の中心的建物であったと考えられる大型掘立柱建物は、東西8.5m、南北10.0m以上あり、これまでの例を上回る弥生時代日本最大級の建物と推定されます。
![]() 輪切りにした柱根(3号柱根)
柱根の伐採年を特定するために、8本の柱根のうち比較的状態の良好な5本について、年輪年代法による年代測定を実施したところ、輪切りにした3号柱根は紀元前168年に伐採されたと推定することができました。
これまで弥生時代中期は紀元前1世紀に始まると考えられていましたが、その年代観を約100年さかのぼる結果となり、弥生時代の実年代を考える重要な資料であるといえます。
なお、現在歴史博物館で一部の柱根を展示しています。
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